特集 今,子どもを看護する悩み
小児病棟が成人との混合病棟に再編成したことによる問題と対応
牛久保 孝子
1
1済生会横浜市南部病院小児病棟
pp.538-541
発行日 1997年6月1日
Published Date 1997/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905360
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はじめに
近年社会の少子化・高齢化現象は,一般総合病院の小児病棟として,その役割を担ってきた当小児病棟においても起きている.小児の入院患者数は年々徐々に減少し,一方地域住民の高齢化により成人の罹患率は高く,成人病棟だけでは,その需要に応じきれず,小児病棟にまで入院せざるをえない現状となっている.私たち小児病棟に勤務する看護婦には,小児の安全を守り,安心して治療が受けられ,精神的にも成長発達できるような環境を整え,小児1人ひとりを尊重したケアを提供すること,さらに小児の環境の中に入院してくる成人患者にも,より満足度の高いケアをしていくことが求められている.しかし成人の看護に不慣れで,自信のない私たちは,成人が小児病棟に入院してくることへの十分な受容ができておらず,強い抵抗感があった.
小児病棟が成人との混合病棟となっていく中,小児を看護するうえで何が問題となっているのか考えてみたい.
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