連載 未来予想図 たとえば私の……・11
気がつけばちょっと変わった人生
杉田 美津子
1
1学習院大学文学部哲学科
pp.774-775
発行日 1994年8月1日
Published Date 1994/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904620
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流されて看護婦に
人生とは,自分で決断し行動して切り開いていく部分と,自分ではどうしようもなく,いわゆる運命として流れていく部分があると思う.今の私を見てもそうだ.私の場合を考えてみると後者のほうと言えるかもしれない.私は現在大学の哲学科で学んでいるが,特に努力家なわけでもなく,熱心なわけでもない.しいて言えば人一倍好奇心が旺盛だということぐらいだろう.
看護学校に入る時も,特別な思い入れがあったというわけではなく,コミュニケーションの取り方が学べればいいなと思ったぐらいだ.この頃からすでに,アメリカに行きたいという思いを持っていた.それは未知の世界への期待という,漠然とした思いではあったが…….
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