連載 —海外文献紹介—Current Nursingピックアップ・3
癌化学療法を受ける患者の感染予防について
外崎 明子
1
1東京大学大学院医学研究科博士課程
pp.556-559
発行日 1994年6月1日
Published Date 1994/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904568
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癌の化学療法は,現在までのところ,癌細胞にのみ作用して正常細胞には影響を与えないという薬剤が開発されておらず,治療には必ず副作用が伴う.この全身におよぶ副作用の中で一番問題となっているのは,骨髄抑制と消化管障害である.このうち,消化管障害については,最近,有効な薬剤が開発されたため,患者は以前のような激しい嘔気や嘔吐を経験せずに化学療法を受けられるようになりつつある,また骨髄抑制については,輸血やG-CSF(顆粒球コロニー刺激因子)の投与などの治療方法が確立されてきているが,この他にも,患者やその家族への感染予防対策などの指導も重要であり,このような場面での看護の果たすべき役割は大きい.
そこで以下に癌化学療法を受ける患者の感染予防に関する最近の海外文献を紹介する.
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