特集 看護から“ケア”へ—新たなる価値づけ
看護を患者と共有するために—患者へのインタビューを通して学んだこと
大川 貴子
1
1兵庫県立看護大学
pp.318-321
発行日 1994年4月1日
Published Date 1994/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904509
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はじめに
私はリハビリテーションを目的に入院している脳血管障害患者を対象にして,「患者は看護者の行なっていることをどのように受けとめているのか」ということをテーマに研究を行なった.なぜこのように看護者の行為を患者側からみていこうと考えるようになったのか.その背景には,私自身が臨床の中でぶつかったさまざまな迷いや葛藤が存在する.ここでは,まず私が臨床経験の中でどのようなことを体験し,そこから何を感じ,何を考えたのかを振り返り,看護者の行為を患者側からみていくというテーマに至った過程について述べてみたい.そして研究を進めていく過程で患者にインタビューを行なった結果から,どのようなことを学んだかについて触れてみたい.
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