特集 病院で死ぬということ—看護婦の立場から
私の考えるターミナルケアとは
佐藤 美峰子
1
1聖路加国際病院
pp.216-219
発行日 1994年3月1日
Published Date 1994/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904485
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はじめに
私は,一般内科病棟で働き始めて5年になります.ターミナルケアを志して看護婦を始めたのではなかったのですが,働いている病棟が,35床の病床数で月に3〜7人の方が亡くなるという状況の中で,ターミナルケアについて真剣に考えざるを得なくなりました.その経験を通してさまざまな気持ち,「喜び」「心残り」「憤慨」「安堵」などを味わい,多くのことを考えさせられてきました.
今回,実際に病院,一般内科病棟という現場でのターミナルケアの現実,どのような医療,ケアが行なわれているのか,病院での死に特徴というものがあるのかをみつめ直してみたいと思います.その上で,人生の人間としての終末期におけるケアはどうあるのがよいのか,今,私に見えてきていることを述べてみたいと思います.
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