特集 アメニティへの接近
[インタビュー]ホテルに学ぶアメニティづくりの哲学
簑島 清人
1
1帝国ホテル
pp.1082-1083
発行日 1993年12月1日
Published Date 1993/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904417
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日常生活にどれだけ近づくことができるか
私はかつて,病院アメニティの検討委員会(厚生省の依頼を受けて医療関連サービス振興会が実施)のメンバーとして仕事をしたことがあります.その時に感じたのは,食事の時間をはじめとして,いかに病院側の論理で患者の生活を規制してしまっているかということ.病院は,医療を行なう場所であることには違いありませんが,患者にとっては病院の待合室で待って,診療を受け,薬をもらうということは非日常的なことで,そのうえ入院なんてことになると,まさに非日常的なことなんです.ですからアメニティを考えるにあたっては,どうやって病院のシステムや患者の日常生活に近づけるか,ということが出発点になると思います.
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