特集 アメニティへの接近
療養環境のアメニティと看護
小滝 一正
1
1横浜国立大学工学部建設学科
pp.1074-1077
発行日 1993年12月1日
Published Date 1993/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904415
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はじめに
わが国の病院界で,アメニティという言葉が使われたのがいつなのかを正確には知らないが,よく耳にするようになったのは,せいぜいここ数年のことである.その間に病院関係の雑誌や日本病院建築協会の会誌「病院建築」などで,いくつかの特集が組まれたし,1990(平成2)年の日本病院管理学会のメインテーマが「患者のアメニティと病院管理」であったりした.
そうしたアメニティ指向は,患者サービスやQOL(生活の質)の向上への指向性と軌を一にするものといってよいだろう.厚生省が「患者サービスガイドライン」をまとめたのは1988年のことだった.一方では病院経営の「冬の時代」がささやかれ,病院の生き残り戦略としてもアメニティを含む患者サービスに眼が向けられてきた.
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