連載 日々の看護ケアと生命倫理と・10
私のつぶやきを材料にして……
岡部 恵子
1
1日本看護協会看護研修センター
pp.940-941
発行日 1993年10月1日
Published Date 1993/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904378
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臓器提供経験者の読者と会う
この連載もやっと10回までたどりつきました.つい先日,読者の方から1枚のハガキをいただきました.そして,数日後,「ついでがあって」と訪ねてきてくださいました.その方は実妹に腎臓を1つ提供したという体験をお持ちの方で,40歳を少し越えていますとのことでした.妹さんは,移植後,お子さんをお産みになって元気にお母さんをしていらっしゃるそうです.「4年が経ちますが,寒い日に傷が痛む以外,2人ともとても元気です」と言われた言葉に,肉親に身をわけた方のひそかな喜びを感じとれた私でした.そして,やはり日本人にとっては,生体からの臓器移植が受け入れやすいのか—ほとんどの場合,肉親間ということのようですが—と考えたりしました.
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