特集 院内感染最新事情
基本的ケアからみた感染防止
柴田 清
1
1聖路加国際病院感染管理
pp.793-798
発行日 1993年9月1日
Published Date 1993/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904344
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はじめに
1993年4月に,日本看護協会研修センターで行なわれた3週間の「感染と看護」の研修会で,私は研修の最後に行なわれたグループ討議に参加させていただいた.このグループ討議の中で,「看護の視点で,院内感染防止のために,自分は何ができるかを考えてほしい」というのが研修生に対しての私の願いであった.今回,この原稿を執筆するにあたり,私自身がその時に研修生に望んだ問題を考えることとなった.
そこで私は,基本的看護が感染防止にどうかかわりがあるのか,医療の進歩(変化)によってどのように変わったのかを考え,その上で,私が所属する聖路加国際病院が,アメリカから感染管理専門看護婦を招聘し助言を得た経験をふまえ,基本的な処置や看護行為の中での感染防止対策について述べることにする.
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