講演
老人のリハビリテーションと看護婦の役割[1]—脳卒中患者の生活援助の視点から
紙屋 克子
1
1札幌麻生脳神経外科病院看護部
pp.908-914
発行日 1992年10月1日
Published Date 1992/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904157
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
わが国は,西欧の福祉諸国が100年から200年かけて至った高齢化社会に,わずか40年という短期間のうちに到達しました.その速さはまだとどまることを知らず,高齢化社会を超えて超高齢化社会になるとさえ言われています.そのため,私たち臨床ナースだけでなく,行政をはじめとするすべての領域が,この高齢化社会に対応する十分な準備期間もなく,有効なノウハウを持ち合わせていない状況です.
このような高齢化社会に至った大きな要因として,さまざまなものをあげることができますが,まず医療水準の向上をあげることができます.しかし,長生きができるようになったことを双手を挙げて喜ぶことはできません.というのは,ほとんどの人が慢性疾患,いわゆる成人病の1つ2つを抱えながら長生きしている状況にあるからです.
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.