連載 図解—知っておきたい病態生理・23
黄疸の病態生理
西崎 統
1
1聖路加国際病院内科
pp.1054-1059
発行日 2001年11月1日
Published Date 2001/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903859
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黄疸は,さまざまな病態により出現する日常遭遇することの多い症状です.基礎疾患の多彩さを考えても,黄疸の理解には広範で横断的な知識が必要なことがわかります.しかし,医学モデルをベースにした教科書では,消化器では肝・胆道系疾患に由来する黄疸を,血液では溶血性貧血を主とする黄疸を,小児科では先天性疾患による黄疸をと,それぞれが専門領域の疾患に由来する黄疸を中心に記述,他領域の疾患による黄疸は,一覧表に載っているだけというのが実態です.
しかし,患者さんは「私は胆道系の黄疸です」といってくれるわけではありません.訪問看護などで,ますます独自の判断を必要とされる場面の多くなった看護婦さんにとって,黄疸の基本的理解は,必須のもの.今回は,ビリルビン代謝の理解を通して,その病態生理を復習してみたいと思います.
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