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ゼロからはじめる看護研究第7回
実験研究のおもしろさ,むずかしさ—ナーシング・リサーチ・ネットワーク
石井 智香子
1
,
岡 美智代
2
,
林 ゆうな
3
,
佐藤 美保
1筑波大学大学院博士課程医学研究科
2山形大学医学部看護学科
3ロマリンダ大学病院小児心臓外科ICU
pp.680-684
発行日 2000年7月1日
Published Date 2000/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903515
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筆者(石井)が,研究手法には調査研究,事例研究,実験研究などいくつかのタイプがあることをはじめて知ったのは,ある講習会でのことです.なかでも興味をひいたのが実験研究で,講習会の課題研究も迷わずこの手法を選んだほどです.当時の私は,研究の「け」の字も知らない,まるっきりの初心者.「講習会で実際に研究をすれば,すぐに研究ができるようになる」と,だいそれたことを考えていました.お察しのとおり,この考えがもろくも崩れ去るまでに時間はかかりませんでした.その一方で,私は「研究は誰にもできるが,地道な努力と根気,そして積み重ねが必要」という貴重な学びをしました.このときの経験は,今も私自身の研究スタンスを発展させていくうえでたいへん役立っています.今回は,私にとって感謝すべき実験研究のおもしろさと,やはりむずかしさについても少々,考えていきます.
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