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ゼロからはじめる看護研究第3回
「ひらめき」は天から降ってこない!—ナーシング・リサーチ・ネットワーク
林 ゆうな
1
,
石井 智香子
2
,
岡 美智代
3
,
佐藤 美保
4
1元ロマリンダ大学病院小児心臓外科ICU
2筑波大学大学院博士課程医学研究科
3山形大学医学部看護学科
4聖路加看護大学大学院看護学研究科博士前期課程
pp.272-276
発行日 2000年3月1日
Published Date 2000/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903431
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前回は,研究のルールを学ぶことの大切さとその学び方について考えました.今回は,研究のテーマにつながる「疑問」や「ひらめき」を,どのようにして見つけるか,その見つけ方がテーマです.ご存知のとおり,研究には「独創性(originality):誰も調べていないこと」が必要で,「疑問」や「ひらめき」がこれに強くかかわります.人の価値観や考えは皆同じではないのと同様,研究における「疑問」や「ひらめき」も人それぞれに異なります.ですから,どのような疑問やひらめきでもよいのですが,大切なことは,それが偏った方向からではなく,広い視野で柔軟に物事を考えた結果であること,そして,その疑問・テーマを研究することで得られる結論が,看護の知識としてどう位置づけられるかが明確にされていることです.これらが伴っていれば,さまざまな「疑問」「ひらめき」は,きっと研究へつながっていきます.
前置きはこれくらいにして,早速,看護の現場で,疑問を感じたり,ひらめいたりするのに何が必要かという本題に入っていきましょう.
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