フロントライン2000 医の論理
生を思え—ゲーテの医学・医療観
鈴木 重統
1
,
岩本 幹子
1
,
高橋 貴子
1
1北海道大学医療技術短期大学部
pp.440-444
発行日 2000年5月1日
Published Date 2000/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903467
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ゲーテの生誕250年
シラーやヘルダーとともにシュトルム・ウント・ドランク(疾風怒濤)時代の申し子といわれるゲーテは,1749年8月28日,ドイツのフランクフルトでこの世に生を享けたので,昨1999年は生誕250年にあたり,ドイツをはじめ日本の各地でもさまざまな行事が行なわれた.
一般に文豪としてよく知られるゲーテは,実は,医学とも深くかかわっていた.本稿では,この案外知られていない事実を紹介したい.治療技術がかぎりなく進歩をとげるなか,かえって生きることとは何かという医療の根本を問い直さざるを得ないような現代の我々に,時代を超えて,見失ってはならない大事なものを再確認させてくれるようにも思うのである.
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