特集 今,婦長に求められるもの
この素晴らしき婦長さんたち
林 茂
1
1川崎市立川崎病院
pp.132-137
発行日 1992年2月1日
Published Date 1992/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661900562
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早いものである.医学部を卒業して,40年にもう少しで手が届くような歳月がたってしまった.この5年間は,主として病院管理の仕事をしているが,それ以前の期間はすべて臨床の場で過ごしてきた.そして,数多くの婦長さんたちにお会いし,お世話になり,また,一緒に仕事をしてきた.
その中に,沢山の尊敬すべき方々がおられ,どんなに教えられることが多かったことか.長い臨床生活の中で,いかに看護婦さんたちがわれわれ医師にとって大事な存在であるかを,真の意味で欠くことのできないパートナーであるかを,身にしみて感じとってきた.これは,私が巡り会うことのできた婦長さんたちからもらった大きな財産である.だから,いまだに“婦長”という言葉を聞くと,“偉い人”と同義語に思えるくらいである.
現在は,管理職として多くの婦長とともに働いている.いろいろと感ずることも,こうしてもらいたいと思うこともあるが,ここでは,多少古い話で恐縮だが,私が医師として付き合ってきた婦長さんたちの中で,思い出に残っている方たちの一部を紹介して,臨床の場で医師がどのような婦長さんを頼りにし,どんな婦長さんと一緒に仕事をしたいと考えているかを知ってもらいたい.
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