特集 療養環境を考える—人と人,人と設備のインターフェイスを求めて
病院新築計画への看護職の参加
内田 卿子
1
1聖路加国際病院看護部
pp.1184-1188
発行日 1990年12月1日
Published Date 1990/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661900277
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看護婦にとっての勤務環境患者にとっての入院環境
病院で働く看護婦にとって,病室とナースステーションは最も大切な場所である.看護単位の病床数とナースステーション,および病棟の附属室の位置は,看護婦の動線と直接関わっているからである.
一方,入院患者にとっては,病室が個室か,2人部屋あるいは大部屋か,またナースステーションや手洗いに近いかなどは,毎日の生活環境として影響を与えてくる.実際,病室は24時間の生活の場であり,今までの生活の延長線上にあるわけだが,慣れない違った環境でも,落ち着いて安楽に療養に専念できる場所としての病室を考えると,現状では患者にとって規制された生活環境であり,食事,排泄,清潔,睡眠なども,日頃の生活時間の習慣から病院の規定にはめ込まれていることが多い.
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