連載 誰も教えてくれない File No.9
看護の権力
権力=パワーをアセスメントしてみる
北浦 暁子
1
1NKN
pp.82-85
発行日 2010年1月1日
Published Date 2010/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661101567
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現場に潜む権力
看護と権力、この2つは看護現場で活動しているとなかなか結びつけて考えにくい事柄でしょう。看護職と話をしていると「看護に権力なんてあるの?」「もうちょっと看護に力があったらいいのに」と耳にすることがあります。「権力とは看護職に無縁のもの」という意識が看護職自身に根強くあるように感じます。
しかし、看護職だから権力と無縁だということは決してありません。大学病院や公立病院の看護部長のもとには、数百人におよぶ部下がいることが珍しくありません。さらに看護職の活動範囲が拡大し、組織横断的なプロジェクトチームや委員会において重要な役割を果たすことも多くなり、組織や地域を越えて活躍する機会も増えています。そのなかで、看護職には、他の専門職や関係機関に対してさまざまな力を駆使しながら活動する必要があります。活動するときには、組織内外の人脈や職位の権限に関連した多種類の権力が存在しています。
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