特集 触れる
皮膚感覚とケア
「感覚的身体」を取り戻すために―皮膚感覚を発見するためのワークプログラム
北村 啓
1
Kei Kitamura
1
1在宅療養支援ステーションかえでの風
pp.952-957
発行日 2008年11月1日
Published Date 2008/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661101345
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機械的身体観へのアンチテーゼ
私たち医療者は,患者さんの身体をみ(見,観,診,看…),身体に触れる職業です.その医療者が共有している身体観について,私は長年,疑念をいだいてきました.
近年,スポーツの分野では,身体についての従来の見方が少しずつ改められるようになり,従来の常識とは違う身体観に基づく発言が,公の場で,しかもある程度の力をもって語られるようになってきました.たとえば,大リーグで活躍するイチロー選手が自ら語るトレーニング内容は,いわゆる筋力トレーニングの枠組みでは理解しにくい,非常に感覚的な世界に足を踏み入れているように思われます.
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