連載 医療の零度―次世代医療への省察・4
方法概念としてのエビデンスの展開―EBMからEBPへ
京極 真
1
Makoto Kyougoku
1
1社会医学技術学院
pp.608-613
発行日 2008年7月1日
Published Date 2008/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661101291
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本連載で扱うEBMの論点
本論から数回にわたって焦点を当てるテーマは「エビデンス」である.エビデンスは,世界的に流行したエビデンスに基づいた医療(evidence-based medicine,以下EBM)の主たる方法概念であるため,既に多くの方がご存知のことと思う.
行動様式としてのEBMは完成度が高く,「EBMに『考え方』の矛盾対立なんてない」と思う方もいるかもしれない.しかし,EBMの中核的方法概念であるエビデンスは,EBMの発展1)にともない十分機能しなくなってきている.
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