特集 「病とともに生きる」を援助する クロニックイルネスの視点から
扉
pp.1061
発行日 2007年12月1日
Published Date 2007/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661101158
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医療の進歩は,伝染病等を含む多くの急性疾患の治療法確立に成功してきました.「不治の病」とされてきた癌やHIVですら,根治に至らないまでも従来では考えられない平均余命を実現しています.
しかし,こうした医療の進歩は「急性から慢性」という疾病構造のシフトをもたらしました.疾病構造の慢性化は,保健医療財政を圧迫すると同時に,患者・医療者に,新たな治療・ケアについての考え方を要求しています.
本特集では,すべての慢性疾患に共通する援助のあり方を考えます.「治療」というはっきりした目的を持つ急性期看護とも,「死」を見据えるターミナルとも違う慢性疾患看護は,いわば「中腰」の姿勢を医療者に求めるでしょう.いまだ確立していない慢性疾患看護の考え方,スキル,立ち位置を探る素材を提供します.
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