特集 実例に学ぶ患者アドボカシー
実例② 退院調整看護師の実践から―退院に関する患者の主体性を支援する
本道 和子
1
1東京都立保健科学大学
pp.537-542
発行日 2003年6月1日
Published Date 2003/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100733
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筆者は2年にわたり退院調整看護師の任を務めたが,この職務は看護に求められるアドボカシー機能の1つだと考える.
退院後の療養方法の決定は,療養生活の主体者である本人と,その生活と利害をともにする家族にしか行なえないことである.その意思決定を,患者と家族が主体的に行なえるよう,その「権利」を保証することが,看護に求められている1つの役割なのではないだろうか.
最初に2つの事例を紹介する.この2人の患者に対し,看護師がアドボカシーの役割を担う,ということはどういうことか,考えてみたい.
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