特集 乳がん看護はトータルケアへ
患者説明のために覚えておきたい
乳がん検診と画像診断の基礎知識
橋本 秀行
1
1ちば県民保健予防財団がん検診センター診療部
pp.1075-1081
発行日 2004年11月1日
Published Date 2004/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100558
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はじめに
乳がんの罹患率は,年々増加しており,それに伴い死亡率も増加している.そのため,検診に対する期待も大きく,画像診断の重要性がますます増している.
乳がん検診は,これまで視触診が主流であったが,近年,画像診断(マンモグラフィ,超音波検査)を導入した検診が行なわれるようになった.2次検診(精密検査)の現場では,要精検となり,不安を強く抱いて来院する患者に接する機会が増加し,看護師の役割も非常に大きくなると思われる.その際,検診で行なわれている画像診断を正確に理解できれば,不要な不安の解消に役立てられると思われる.
通常の乳腺外来で行なう画像診断には,マンモグラフィ(乳房X線撮影),超音波(エコー)検査があり,腫瘤(しこり)や乳頭分泌を主訴として来院する患者に対して必ず行なう検査法である.その他,必要に応じてMRI,乳管造影,乳管内視鏡,CTを追加する.
本稿では,乳がん検診の意義と,画像診断の中心となるマンモグラフィ,超音波検査の基礎と読影法について述べる.
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