今月の臨床 女性診療科外来プラクティス
VII 乳腺外来
1. 乳がん検診の進め方
永井 宏
1
,
永井 堅
1
1向仁会永井病院
pp.604-609
発行日 2006年4月10日
Published Date 2006/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100106
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
1 はじめに
2003年8月24日の乳がん見落としの記事に端を発した朝日新聞キャンペーン効果は,乳がん検診のあり方に論を賑わし大きな波紋を及ぼした.それを受けて検診の体制の見直しが急務となり,対がん戦略の基本となる「がん」検診について,厚生労働省では2003年12月に「がん検診に関する検討会」を老人保健局に設け,「がん」の分野での予防と医療の専門家を11名委員に任命し,2004年の3月までに6回にわたって検討会を開催した.そして,これまでに市町村で行われてきたがん検診のあり方を巡って,さまざまな問題点の指摘を行い,その結果,「乳がん」と「子宮がん」における検診のあり方を見直す目的で,中間報告という形で報告書を厚生労働省に提出した.
本稿においては,現在までの産婦人科医の取り組みと,今後の乳がん検診参加への対応について述べる.
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.