連載 Check & Step Upシリーズ 剤形別くすりの知識・5
外用剤①―皮膚外用剤Ⅰ
大谷 道輝
1
1東京逓信病院薬剤部
pp.799-805
発行日 2004年8月1日
Published Date 2004/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100511
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外用剤には,皮膚外用剤をはじめ,点眼剤,点鼻液,吸入剤等,多くの剤形があります.点眼剤や吸入剤では,点眼間隔や吸入方法など,詳細な服薬指導が広く行なわれていますが,軟膏剤やクリーム剤等の皮膚外用剤ではほとんど行なわれていないのが現状です.皮膚外用剤に関心が低い医療者が多く,医療用医薬品添付文書(以下,添付文書)をほとんど読んでいないことが予想されます.そのため,皮膚外用剤は,内服剤等と比べても使用方法がさまざまであるにもかかわらず,用法・用量の記載不備がある処方が多く,問題を生じやすいのです.
これら皮膚外用剤は皮膚科領域ばかりでなく,最近では褥瘡治療など多くの診療科で使用され,看護師が患者に与薬する機会も少なくありません.最近では,作用の強い皮膚外用剤が相次いで市販されており,とくに使用量や使用法を熟知する必要があります.与薬のためばかりでなく,患者・家族の服薬支援の観点からも,内服剤や注射剤と同様に勉強してほしいと思います.
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