連載 Check & Step Upシリーズ 剤形別くすりの知識・12
外用剤⑧―点鼻剤
大谷 道輝
1
1東京逓信病院薬剤部
pp.289-295
発行日 2005年3月1日
Published Date 2005/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100115
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点鼻剤は,主に花粉症やアレルギー性鼻炎などを対象に,局所作用を目的として鼻腔の炎症部位に直接投与する剤形です.目的部位に直接薬物を投与するため,患部に高濃度に薬物を作用できる,作用発現が早い,副作用が少ないなど,点耳剤同様の長所があります.
また,鼻腔粘膜からの薬物の吸収は,直腸と同じように直接静脈に入るため,肝臓での初回通過効果を受けません.そのため,注射剤などに代わる全身作用を目的とした非侵襲性の投与経路として期待されており,インスリン製剤の開発も進められています.
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