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抗がん剤の血管外漏出時のケアを考える
飯岡 由紀子
1
1聖路加看護大学大学院博士課程
pp.828-833
発行日 2006年9月1日
Published Date 2006/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100363
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はじめに
2002年9月に厚生労働省医政局より,看護師による静脈注射が診療の補助行為として認められた.臨床現場では血管確保・静脈注射の技術について大きな関心を寄せていると同時に,不安や戸惑いが山積だろう.また,がん患者に対する化学療法は,新規の薬剤,副作用対策(支持療法),プロトコールなどが急激な発展をし続けており,臨床現場はその多岐にわたる変化に応じるため試行錯誤が繰り返されている.入院治療の選択肢しかなかった化学療法は,新しい治療法の進歩と並行して,2002年診療報酬に新設された外来化学療法加算の施行によって,外来治療へと移行されつつある.このような外来治療における看護は,患者の経過把握が断片的になりやすく,治療時に何を把握しておくべきなのかなど,その後の患者の自己管理として何が必要なのか戸惑うことも多いと思われる.
このように臨床は常に変化することから,看護師は,医療現場の変化に応じるなかで,患者にとってよりよい看護を提供するように努力し続ける必要がある.そして,より適切な看護を提供するためには,明確なエビデンスを基盤とした看護の知識が重要であり,自らの知識を常にアップデートする努力が重要であると考える.
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