連載 Check & Step Upシリーズ 剤形別くすりの知識・14
注射剤・2
大谷 道輝
1
1東京逓信病院薬剤部
pp.519-526
発行日 2005年5月1日
Published Date 2005/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100255
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まず最新のヒヤリ・ハット報告1)の結果(表1)をご覧ください.「点滴・注射・輸血の与薬に関する事例」の報告数が第1位です.前回に比べて約20%減少したものの,注射剤は依然として最も注意すべき剤形と言えます.
今回は,その注射剤の2回目.注射剤の使用中から使用後まで,つまり調製から投与,および廃棄において注意すべき点を解説します.前回は,他剤形と大きく異なる特徴など注射剤の基本的知識と,規格・含量や保存方法など主に使用前の注意点を中心に紹介しました.
「注射剤の調製」では,溶解液の選択,溶解方法,混合による配合変化,および溶解後の安定性が問題となります.投与時では,前回紹介した投与経路に加え,容器やラインへの吸着などが問題です.
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