ぱんせ
―<シリーズ ケアをひらく>『ALS 不動の身体と息する機械』(立岩真也 著)―クールで明晰な知性が導き出したシンプルでホットな結論
渡辺 一史
pp.632-633
発行日 2005年6月1日
Published Date 2005/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100160
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約7割が「死」を容認
先ごろ,アメリカで起こった「尊厳死」をめぐる騒動が,日本のワイドショーでもさかんに取り上げられ,話題になった.
15年にわたって「植物状態」にある女性の夫が,「妻は人工的な延命を望んでいなかった」と栄養補給の停止を求める一方で,彼女の両親は「娘が死を望むはずがない」と主張し,法廷闘争へと発展したのである.また,尊厳死を否定する宗教右派と,その動向を気にする政治家が,この問題に介入してきたものの,結局,裁判所は,議会と両親の訴えを退け,3月31日にその女性は死亡するにいたった.
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