連載 ちょっとサイエンス【新連載】
母乳と免疫グロブリン
牧 智子
pp.339
発行日 1991年4月25日
Published Date 1991/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611903285
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私が高校生の時だったと思う。家庭科の「保育」の単元で,「初乳」について教わった。
「出産直後の母乳はどろりと濃い。このため新生児には刺激が強すぎると考えられ,捨てられてしまうこともあった。しかし,この初乳は産まれたばかりの赤ちゃんが病気にかからないように赤ちゃんを守ってくれるもの。捨ててしまうのは,実にもったいないことである」というような話を聞いた。しかし,いま考えてみれば「初乳は赤ちゃんを守ってくれる」という説明はあまり科学的ではない。で,連載第1回目は「母乳」を科学してみようと思う。
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