特集 会陰切開
会陰切開;私の方針
福島 安義
1
1茅ヶ崎徳州会総合病院産婦人科
pp.759-763
発行日 1990年9月25日
Published Date 1990/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611903242
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会陰切開は,日常の臨床の中で,頻繁に用いられる処置である。初産の分娩といえば,ほとんどに会陰切開が行なわれるといってもよいほどの頻度であると思う。このため,産科医にとっては,最初に修得しなければならない手技であり,新米の産科医が,最初に“やらせてもらえる”手技でもある。米国の有名な教科書である「Williams Obstetrics」の中の,Episiotomyの項にも,臍帯を切断するという手技を除けば,産科的に最もありふれた手術であると記載されている。
このように,あまりに日常化してしまった会陰切開を,もう一度見なおしてみようというのが,今回のこの特集の主旨であると思う。私自身は,会陰切開に関して,特に深く研究を行なっているわけではないが,私たちの行なっている会陰切開の実際を踏まえて,この機会にいくつかの問題点について考えてみたいと思う。
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