特集 障害児のノーマライゼーション
親を傷つけることなかれ
玉井 真理子
1
1信州大学医療技術短大部
pp.370-373
発行日 2002年5月25日
Published Date 2002/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902870
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ある助産婦さんの言葉
まったく個人的な体験から稿を起こすことを,許していただきたい。わたしがダウン症の子どもの親になったのは,今から約20年前のことだった1)。ここでは,助産婦さんとのかかわりについてご紹介したい。
当時住んでいた仙台市では,障害を持った子どもたちがなかなか希望する保育園に入ることができないという実態があった。わが息子は,わたしが働いていたこともあって生後5か月から保育園に入ることができたが,それはきわめて稀な例だったらしい。息子が小学生になったとき,これから保育園に子どもを入れたいと思っている親や,それを支援する親の会その他の関係者が中心になって,市に対してはたらきかけをするために,小さな市民団体をつくった。
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