特集 ダイナミック助産婦外来
妊産婦主体のお産を目指して—浦添総合病院
比嘉 綾子
1
,
津覇 江利子
1
,
浜川 由美子
1
,
喜納 春江
1
1特定医療法人仁愛会浦添総合病院産婦人科病棟部
pp.289-296
発行日 2002年4月25日
Published Date 2002/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902854
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- サイト内被引用
はじめに
本来の助産婦業務は,妊娠・分娩・産褥に関してスペシャリストとして関わり,独自にケアを提供するものである。しかし病院での助産婦業務は開業助産婦に比べ,概して医師の補助的役割となりやすく,専門職としての実践活動の場や,内容が乏しくなり,意識して何かを打ち出さないと,自律性の低下を招きやすい。
では,病院において助産婦は何をなすべきか。 当院では今まで,助産婦の関わりとして妊娠各期の保健指導,産後2週目健診,退院後電話訪問等を行なってきた。しかし,さらに専門職の独自性を発揮できる場を増やしたいと考え,「正常妊婦に関しては,妊婦健診や1か月健診も,私たち助産婦にやらせてほしい」と医師に要望し,理解と協力のもと,平成9年に助産婦外来を開設した。それは,これまで行なったことのない健診の分野を,医師と同様に行なうことの責任の重さと不安を抱えながらのスタートであった。
Copyright © 2002, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.