特集 助産婦のになう性教育
「生命の大切さ出前講座」に取り組んで
鈴木 せい子
1,2
1(社)群馬県助産婦会
2鈴木助産院
pp.653-659
発行日 2001年8月25日
Published Date 2001/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902697
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「生命の大切さ出前講座」の取り組みの経過
新学期を迎え一段落する5〜6月になると,出前講座を希望する学校からの注文コールで,群馬県助産婦会事務所の電話が鳴り続けます。私たち県助産婦会では,3年前より小学校で「生命の大切さ出前講座」に取り組み始めました。昨年1年間で小学校60校,約1万入の子どもたちに出前をお届けできました。
私は数年前より個人的に学校に出向いて出前講座をしてきましたが,1人だけで行なうことに限界を感じ始めていました。出前講座にもっと多くの助産婦にかかわってもらい,県全域に輪を広げたいという思いを持ちはじめていました。県の保健予防課にお願いに上がった時は,折しも神戸の児童虐殺事件の直後でした。文部省(当時)はこの事件を重視して全国の学校に「いのちの教育」の必要性を通達していました。そんな背景も手伝い,平成10年,私たち群馬県助産婦会の企画が,厚生省(当時)の補助事業として採択されました。それから2か年間で出前講座を実施できるように準備をしました。さらに厚生省補助事業終了後の平成12年度からは,県の事業として立ち上げることができ,今日にいたっています。
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