- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
「いのちの教育」実践セミナーの経緯
群馬県助産婦会で取り組んでいる「生命の大切さ出前講座」も3年目を迎えました。その間,学会での発表や日本助産婦会機関紙『助産婦』,マスコミ等を通じ,私たちの活動が徐々に全国の助産婦に知られるところとなりました。昨年9月頃から,助産婦職から「出前講座をぜひ参観させてほしい」という要望が多く寄せられるようになりました。特に日本助産婦会東京都支部の方々から熱いコールが送られてきました。東京都支部もこれから取り組もうとしている矢先だったからです。私たちはそうした周囲のニーズに対して,何らかの形で反応しなければならないという使命感のようなものを感じました。それが先に歩み始めた者の責任だと思えたからです。
そこで,思い切って全国の助産婦対象に「いのちの教育」実践セミナーを開催しました。実践セミナーは2回で1コースのプログラムです。1回目は一堂に集うセミナーでした。2000年12月20日,群馬県前橋市で開催しました。午前中は一般県民が対象の社会福祉・医療事業団・子育て支援基金助成事業「いのちの教育」公開セミナーとリンクする形で行ないました。一般の県民と席を並べることにより,助産婦の存在を大いにアピールできる良い機会となりました。2回目は小学校での「出前講座」を一般県民と共に,公開授業を参観していただきました。小学校20校に公開授業をお願いしました。約200名の助産婦を各学校に振り分けましたので,それは大変なことでした。一つの学校に20人以上お願いしたこともありました。終了後のレクチャーはレストランを借り切って行なうこともありました。今回,セミナーの様子やその成果を持ち帰って,各地域で動き出した助産婦の実践の様子をここに報告させていただきます(後述)。皆様の今後の活動に少しでも参考になれば幸いに思います。
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.