特集 周産期クリニカルパス
分娩期クリニカルパス:湘南鎌倉総合病院
井上 裕美
1
,
長谷川 充子
1
,
山村 智恵
1
,
市坪 史子
1
,
小黒 道子
1
,
中島 直美
1
1湘南鎌倉総合病院
pp.946-950
発行日 2000年11月25日
Published Date 2000/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902521
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専門職として産婦の手伝いをする私たちは,さまざまな分娩経過を知っていればこそ,時に産婦以上に不安になり,またそのために余計な検査や過剰な医療行為を行なってしまうことがある。でもその多くは今までの学問が,納得できるEvidenceを出せなかった,controversial(議論のある,まだ解決されていない問題)な部分である。しかし幸いに多くの妊娠経過は正常に進み,そして正常のお産を迎える。正常妊娠を軸に,妊娠から分娩に至る途中に異常が生じた場合を考慮しながら,既に作られている分娩期のクリニカルパスと,今回新たに作った妊娠期のクリニカルパスの間の橋渡しをするような視野に立って,妊娠後期の経過を見てみたい。
お産を扱う多くの施設は,妊娠35週以前の陣痛発作に頭を痛め,場合によってはNICUがある病院への産婦の搬送を考慮する。当院でも妊娠35週になっての陣痛発来は,一応小児科との話し合いで当院でお産をしてもらうかどうかを決めている。
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