今月の臨床 無痛分娩・和痛分娩
無痛分娩の実際—私はこうしている
1.硬膜外麻酔
野田 保人
1
1野田産婦人科麻酔科クリニック
pp.1011-1012
発行日 2000年8月10日
Published Date 2000/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904108
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近年,欧米諸国,特にアメリカ,フランスなどでは分娩の多くが硬膜外麻酔によって行われている.他方わが国においては患者のニーズが多様化し,硬膜外麻酔は多数の選択肢のうちの一つにすぎない.自宅分娩,ソフロロジー式分娩,LDRシステム導入など,どういう分娩形態であろうとも母子の安全が最優先されるべきである.ところで産婦の痛みに対する許容範囲が年々狭くなっているように思われ,そのためにいわゆる自然分娩ではパニック状態となり,分娩経過に支障をきたす症例を度々認める.そこで和痛・無痛分娩の必要性が生じてくるが,心理的無痛分娩は効果の個人差が大きく,薬剤による麻酔分娩は胎児・新生児への影響を十分に考慮しなければならない.
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