特集 切迫早産長期入院妊婦の看護
切迫早産妊婦の初期—中期看護計画
標準看護計画システムを自在に用いて的確な看護計画を作成
佐々木 睦子
1
1香川医科大学附属病院産科婦人科病棟
pp.479-483
発行日 1995年6月25日
Published Date 1995/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901262
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はじめに
近年合併症を持つ妊婦が増加してきた理由の一つは,少産化により1回1回の妊娠・出産が貴重視されてきたこと,また従来であれば母体を優先して妊娠が許可されなかった疾患も,医学の進歩により妊娠分娩が可能となったことによる。そうした変化によって私たち助産婦にも,産科学以外の知識も要求されるようになってきている。当香川医科大学附属病院は地域の基幹施設として緊急母体搬送はもちろん産科外来へ合併症妊婦の紹介が増加している。そうした妊産婦にも,現代ではほかの診療科と共同で,より安全に妊娠分娩を管理してゆくことが可能となった。
本院看護部では開院にあたって,より充実した一貫的な看護を目ざし,標準看護計画システムを開発した。システムの中には全科にわたる約590の疾患別・症状別の看護計画が含まれており,合併症妊婦に対しより専門分野における看護計画が必要に応じて利用できる。現在ではスタッフ全員がこのシステムを利用して看護計画をたて,看護行為の実践→記録→看護結果の評価→修正を繰り返しながら看護過程を展開している。
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