特集 産科医療事故を防ぐために
事故を起こさないためのマニュアルづくり
山本 皓一
1
1東京警察病院産婦人科
pp.854-859
発行日 1994年11月25日
Published Date 1994/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901129
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
編集者から与えられたテーマは表題の通りであるが,この種の学術誌としてはかなり特殊なテーマである。筆者にこのテーマを解説するだけの十分な知識があるかどうかは問題であるが,最近,筆者が勤務する施設で経験した類似のマニュアルづくりの経緯や内容を説明することで責を果たしたい。
筆者が勤務する東京警察病院では,1992年に医療事故防止委員会が新設されて筆者がその責任者になったが,委員会の最初の仕事として,「医療事故防止のためのガイドライン」を作成することとした。このガイドラインは医療事故防止に関する総論と病院の各部門での事故例の特徴やその防止策を説明した各論からなっている。総論部分は筆者を含めた5人の委員が分担し,各論は院内各部門の責任者や担当者が分担執筆した。約1年間を要して1993年春に完成し,印刷・製本のうえ,院内の各部署に配布された。
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.