連載 産科免疫学十二話・9
妊婦と自己免疫疾患(1)—SLE合併妊婦の病態と管理
梅咲 直彦
1
1大阪市立大学医学部産婦人科
pp.72-78
発行日 1993年1月25日
Published Date 1993/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900732
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
女性に高頻度に起こる疾患があります。その1つとして自己免疫疾患があげられます。この疾患は思春期に発生しやすいため,妊娠としばしば合併します。従来このような病気は難病として取り扱われ,たとえ妊娠しても中絶手術が行なわれる傾向にありました。しかし医学の進歩とともにその病態や治療法が開発され,少なくとも病状が落ち着いていれば(寛解期),妊娠継続が可能となってきています。
しかし,産後の保育のことを考えると,お母さんにとって身体的にも精神的にも大きな負担となり,病気をかかえる身にとってけっして良い環境ではありません。
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.