特集 今,産む人の感覚
施設助産婦からみた現代妊婦・助産婦考
相原 真弓
1
1葛飾赤十字産院
pp.31-38
発行日 1993年1月25日
Published Date 1993/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900725
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私の出生
私は,1963(昭和38)年11月2日,瀬戸内海に浮かぶ大三島という島で生まれた。大三島は瀬戸内海の中でも大きく,自然の美しい島である。
6人きょうだいの末っ子として自宅で生まれた私は,もの心ついてからはそのことが劣等感になった。なにしろ昭和30年代後半といえば,施設分娩数が自宅分娩数を上まわってきた時期である。私の同級生も半数以上は施設で生まれており,施設で生まれることの方が,現代的でかっこいいことのように思えたのである。
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