特別寄稿
フランスにおける助産婦教育の夜明け
入来 典
1
1久山療育園・診療部
pp.582-587
発行日 1992年7月25日
Published Date 1992/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900611
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近年,新生児医療,周産(生)期医療の進歩はめざましく,わが国は世界でも最高の水準にある。新しい技術も次々と開発され,新生児および産婦の死亡率も改善されてきたことは喜ばしい限りである。しかし,新しいことが常に良いというわけではない。過去の誤ちを繰り返さないためにも,先人の辿った歴史を学ぶ必要があるのではないだろうか。
筆者は長年に亘っての新生児医療の経験をふまえ,フランス伝承社会における新生児ケア,未熟児についての考え方,出産の社会史などを研究調査してきたが,このなかで,分娩を介助する側の助産婦や産科医の出現,そしてその教育養成について若干知ることができた。
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