特集 母子感染—最新知見と対応
NICUにおけるMRSA対策
近藤 乾
1
1福岡市立こども病院
pp.996-1002
発行日 1991年11月25日
Published Date 1991/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900451
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はじめに
最近大病院におけるMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌 Methicillin Resistent Staphylococcus Aureus)の検出率が増加しつつある。MRSAの検出が必ずしもMRSA感染と結びつくわけではないが,その機会が増加することに間違いはない。いったん,感染がおこると治療に抵抗し患者の生命予後をも左右する。ことに抵抗力の弱い新生児ではしばしば肺炎や敗血症など全身感染の原因となる。MRSAとはいったい何なのか,今なぜMRSAが問題視されているのか,NICUにおけるMRSA感染の現状,対策,治療について考えてみたい。
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