地球の子どもたち・7
キャンプの水浴び
長倉 洋海
pp.778
発行日 1991年9月25日
Published Date 1991/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900403
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サンタ・テクラ難民キャンプ。早朝、ニワトリがけたたましく鳴き、冷気の朝もやの中に、人影が動き始める。母親たちが焼くトルティーヤ(トウモロコシのパン)の匂いが漂ってくるころ、子供たちが眠そうな目をこすりながら起きてくる。
子供たちの朝は、共同水道からポリタンクで水を運び、家の周りを掃除することから始まる。みんながトルティーヤとフリホーレス(豆)の簡単な朝食を食べ終えたころ、朝の水浴びをする女の子がいた。横のドラム缶は水がめ代わりで、タライからヤシの殻で一杯、一杯、最後の水まで大事にすくい上げては体を洗う。
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