特別寄稿
弘前大学病院における「助産婦外来」の実際
中村 幸夫
1
,
佐藤 秀平
1
,
斎藤 良治
1
1弘前大学医学部産科婦人科学教室
pp.300-306
発行日 1990年4月25日
Published Date 1990/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900067
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はじめに
弘前大学附属病院産科では,いわゆる「助産婦外来」を1980年から実施してきた。助産婦外来開設の大きな目的は,①「近代的な施設内での助産婦業務の確立をめざす」とともに,②「女性である助産婦による,キメ細かい行き届いた保健および生活指導を行なう」という点にある。すなわち,助産婦と医師が互いの能力や技術を出しあい,補いあうことを理念としたのである1)。そのなかには,女性特有の繊細な感性を生かした母子医療を,無機質的になりやすい近代施設において実践する,という願いもこめられている。
私たちが行なっている「助産婦外来」は,助産婦だけによって行なわれるわけではなく,しかも,外来部門だけ独立して運営されているわけではない。すなわち「midwives-obstetricians tieup(MOT)」というシステムをとる,助産婦・産科の連携外来部門ということになろう。
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