連載 気功の精神世界・4
風の声を聞け
津村 喬
1
1関西気功協会
pp.604-605
発行日 1989年7月25日
Published Date 1989/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207660
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気というのは「むすびつける力」として考えることもできます。そこに樹が立っているとしまして,「樹があるな」と思うだけでしたらそれまでのことですが,「この樹はどんな気を発しているのか。何を私に向かって歌ってみせているのか」と考えると,そこで気功が始まってしまいます。そういう気功を「樹林気功」とよんでいるのですが,自分と樹木を結びつけている本質的な力を,観念を越えて体験するしかたが樹林気功です。その具体的な方法はさまざまにありますが,大事なのは「私は私」と思わないで,「私も気,樹木も気」という気持でそのあいだの親和力を実体験してみることです。それはむしろ童話的世界に近いものといえるでしょうか。
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