特別寄稿
鍼灸による胎位矯正法
林田 和郎
1
1東邦大学医学部第一産婦人科学教室
pp.198-202
発行日 1989年3月25日
Published Date 1989/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207575
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骨盤位矯正への取りくみ
骨盤位分娩は全分娩の3〜5%を占めるに過ぎないが,児に対する重大なrisk factorという点で,今日なお産科領域におけるもっとも重要な問題の一つとなっている。これに対しては分娩時の児牽出法に関する種々の考案や改良がなされてきたが,周産期における児の死亡率や罹病率は依然として頭位分娩に比して有意な高値を示している。
もし妊娠中に適当な方法で頭位に矯正することができれば,骨盤位に関する問題は一挙に解決するわけであるが,従来用いられてきた矯正法は,いずれも有効性あるいは安全性において疑問があり,より安全で有効率の高い矯正法の出現が望まれている。
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