特集 分娩体位考察--よりよい分娩のために
私の助産のしかた
水落 ユキ
1
1水落助産院
pp.392-396
発行日 1988年5月25日
Published Date 1988/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207379
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分娩は生理である
私は40年前,東京足立区で助産院を開業いたしました。それから現在に至るまで,7,000例以上もの赤ちゃんの誕生を見守らせていただいてきました。そうした長い経験の中で,私はいかに産婦が楽でしかもいいお産ができるか,そのために分娩介助をどうすればいいかということを考えてまいりました。
当時の助産婦学校では,私たちはまず母親の安全,次に子の安全,そして会陰保護の大切さを教えられました。会陰保護は助産技術の重要なポイントになっていたのです。そうした大先輩から引継がれた技術を元に,私は経験に基づいた工夫を重ね,自分なりの分娩介助の仕方を考え,実践してきました。最近は,お産や授乳の仕方などさまざまな方法が伝えられていますが,私はそれらを研究し,自分に合ったよいところをとり入れるようにしております。大切なのは,ひとつの方法を継承することよりも,いいものをたくさんとり入れ,自分なりの助産技術を身につけることだと思っています。
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