特集 分娩体位考察--よりよい分娩のために
自分に合った分娩姿勢を選ぶアクテイブバース
きくち さかえ
pp.385-391
発行日 1988年5月25日
Published Date 1988/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207378
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出産をとらえ直すアクティブバース
この春,『アクティブバース』という本が日本語訳で出版される(現代書館より発売予定)。このアクティブバースを,ラマーズ法やブラッドリー法のように,ひとつの新しい出産方法として誤解なさっている人も多いのではないだろうか。しかし,アクティブバースは今までの医療主体の自然出産法という概念とは異なっている。アクティブバースは,こういう産み方をすれば自然出産ができますよという既成の方法論だけにとどまらず,女性が主体となって出産をとらえ直そうという運動のひとつということができる。
『アクティブバース』の本の冒頭で,フランス人産科医ミシェル・オダン博士は,「アクティブバースという概念は,アクティブ(積極的な)とバース(誕生)という2つの言葉が合わさったもの」と述べている。積極的出産というより,母の積極性と子どもの誕生という両面の意味が含まれているのである。
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