クローズ・アップ
WHO事務局長に選出された 中嶋 宏氏
八木 保
,
本誌
pp.355
発行日 1988年5月25日
Published Date 1988/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207371
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国連の主要専門機関であるWHO(世界保健機関)は助産婦職,看護職にとっても身近な存在だ.そのWHOのトップの座である事務局長に,長く西太平洋地域事務局長として活躍してこられた中嶋宏氏が,日本人として初めて選出された.とかく経済発展のみが注目を浴びがちな日本も,真に国際社会に貢献できるようになったといえる快挙である.ちなみに現在WHOで働く日本人職員は36名.
今,WHOはプライマリ・ヘルス・ケアの概念のもと"西暦2,000年までに全ての人に健康を"の目標をかかげ、特に「予防接種拡大計画」に力を注いでいる.これは発展途上国を中心として,子どもたちに6つの疾患(ジフテリア,破傷風,百日咳,結核,ポリオ,麻疹)の予防接種を行なうことで,死や後遺症から救おうとするもので,成果を着々とあげている.
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