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読者談話室 死産した母親の気持ち/信頼は技術研鑽から
山内 京子
pp.350-351
発行日 1988年4月25日
Published Date 1988/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207368
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先日,常位胎盤早期剥離で,不幸にも胎児が死の転帰をとった産婦さんのケアをした。私は,死児を母親に抱かせた。初めてのことだった。3,000g強ある男児であった。
最近では,死産や生後まもなく死亡した子供を母親に抱かせて事実を受けいれられるよう援助の努力がなされるようになってきていると聞く。子供の死亡したことを直接には知らせず,時間の流れの中でそれとなく漠然と気づかせるより,死の事実を確認し,きちんと別れを告げた方が,母親の精神的な面での回復もよいという臨床での調査結果も踏まえてのことであるらしい。
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